『犬は人につき、猫は家につく』という言葉がありますが、これはもともと犬が集団で生活し、狩りを行ってきたことから仲間(ファミリー)を大切にしてきたのに対し、猫は単独で生活し、狩りを行ってきたことから縄張り(テリトリー)を大切にしてきたためです。
住環境の変化に対し、犬は順応しやすいですが、猫はそれを強いストレスと感じることが多いようです。
そのため、引っ越した先や、飼い猫を預けた先などでパニックを起こし、迷子になってしまうケースが少なくありません。
また、自分の居場所を汚されたと感じるためか、部屋の模様替えや飼い主の結婚、出産などによる家族構成の変化が心理的ストレスの原因となることもあります。
猫のストレス行動としては食欲の不振や毛づくろいの回数が増える、トイレが下手になる、などがあります。
それらは体調の変化から起因するストレスの可能性も考えられますので、心配であれば一度動物病院に相談してみたほうがよいでしょう。
愛猫のストレスを溜めないためにも、自宅の中でいつでも逃げ込めるスペース(猫部屋)を常時確保するなどの工夫が必要です。
万一、住環境に変化が生じる場合は、愛猫が家出してしまわぬよう扉の開閉など普段以上に十分な注意を払いましょう。